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PR の背景

#1988 の第1弾対応です。

以前 #1951 を対応した際、タイプ別設定の折り返し方法に「折り返さない」が選択されている場合において、行ごとのレイアウト幅を求める処理が CLoadAgent::OnLoad と CLoadAgent::OnAfterLoad とで都合2回実行されていることに気づきました。

ファイル読み込み時のフレームグラフ：

2回やる意味はない (と考えている) ので CLoadAgent::OnAfterLoad 側 (↑の右側の赤枠) ではやらないようにします。

仕様・動作説明

対応内容：

1. CLoadAgent::OnAfterLoad でテキスト最大幅を取得する時、各行のレイアウト幅の再計算をしないようにします。

2. CLayoutMgr::_MakeOneLine のループ処理においてタブ幅を取得する際、TSV/CSVモードを考慮するよう修正します。(従来「1」で算出していたレイアウト幅と同じになるようにする)

3. CLayoutMgr::CalculateTextWidth を呼び出しているすべての箇所を確認し、不要なレイアウト幅の再計算をする箇所があれば「1」同様に修正します。

本PRの効果として、

• 折り返し方法に「折り返さない」が選択されている場合におけるファイルの読み込み時間が 20% ぐらい短くなります。
  ➡ プログレスバーが二度走った後の謎(？)の待ち時間の分がなくなります。

対応前 (0cef7da)	本PR対応後

各区間の処理時間 (計測条件などは #1988 を参照)：

また、PRの趣旨とは関係のない副産物として、

• CSV/TSVモードにおいて、折り返し位置がおかしくなってしまう不具合が直りました。
  ➡ 「2」の変更により、CLayoutMgr::_MakeOneLine でのレイアウト幅計算でCSV/TSVモードが考慮されるようになったため。

対応前 (0cef7da)	本PR対応後

PR の影響範囲

「2」の変更の影響ですが、折り返し方法が「折り返さない」以外の場合は読み込み時間が少しだけ増えてしまいます。

テスト内容

CLayoutMgr::_MakeOneLine の変更によって既存機能に弊害が出ていないことを確認します。

• 折り返し方法が「折り返さない」の時の水平スクロールバーのつまみの位置が正しい※こと。
  ※最も長い行の右端を100%とした位置につまみが表示されることが期待動作
• 指定桁数での折り返しが正常に動作すること。
• 改行/句読点ぶら下げがそれぞれ正常に動作すること。
• CSV/TSVモードがそれぞれ正常に動作すること。

関連 issue, PR

参考資料